韓国ミュージカル☆ライフ

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ミュージカル「モンテクリストMONTE CRISTO」はやくも予習!-マンガで読むなら「モンテ・クリスト伯爵」(森山絵凪)この1冊で

ミュージカル「モンテクリスト」韓国キャスト版が2016年11月19 日から2017年2月12日まで忠武アートセンター大劇場にて上演決定。来る8月31日11時からチケットオープンでございます(インターパーク単独販 売)。現在上演中の「ジャック・ザ・リッパー」の三ダニエルが今度は復讐に燃える男に転身!リュ・ジョンハン先生、オム・ギジュンさん、カイさんがキャス ティング。そしてもう一人のエドモン・ダンテスにはシン・ソンロクさん!「あしながおじさん」のジャービスぼっちゃまから一転です。

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(オム・ギジュンさん、フード深くかぶりすぎですよ・・。見えない・・)

さっそく予習!でも小説版は全7冊!

さて、ミュージカル「モンテクリスト」は「三銃士」でもおなじみアレクサンドル・デュマ先生の名作「モンテ・クリスト伯」が原作。日本語版の原作小説は岩波書店から「モンテクリスト伯」(全7巻)で発売中でございます。

モンテ・クリスト伯〈1〉 (岩波文庫)

モンテ・クリスト伯〈1〉 (岩波文庫)

 

 (とりあえず、第一巻)

い くらドキドキハラハラの復讐劇であっても、全七巻を目にすると心がくじかれる方もいらっしゃるかと存じます。子ども時代に「巌窟王」(古い?)は読んだけど、本格的 に「モンテクリスト伯」で読んでみようかな?と思った人を躊躇させるに十分な長さです。11月までに7冊よみきれるかしら?と心配の向きもあるかと。さら には、ミュージカルはこの長編を160分の上演時間に収めるというのだからさあ大変、いよいよ大丈夫なのかしらと心配になったりもする。そんなあ なた(と私)に朗報です。漫画大国ニッポン万歳。すべての名作には名マンガあり。ここでは森山絵凪先生の「モンテ・クリスト伯爵」をおすすめしたい。

7冊のエッセンスが1冊のマンガ本に!

モンテ・クリスト伯爵 (ジェッツコミックス)
 

 デュ マ先生のハラハラドキドキむねアツなエッセンスを可能な限り広い集め、マンガとしてのスピードを失わず、物語を説明するだけに終始しない。少女マンガ・少年マンガ読者のどちらにも受け 入れられそうな美麗な絵柄で読ませるこのマンガ。なんとびっくりこれがデビュー作という作者ですが、原作を愛する心が伝わってくる秀逸な出来栄えです。

映画化 されたり翻案されたりした版で落ちてしまうようなエピソードもかなり拾っていて、むしろこれを入り口に小説を読もうという気力がわいてこようというもの。 Amazonレビューをみても、多くの人が称賛を寄せ、むしろもっと巻数をかけて描いてほしかったくらいだ!とおっしゃっている。おそらくこの本を読み終 えたころには、同じような感想を抱かれることでしょう。・・と、絶賛したいほどよくできてます!

ちなみに、

 熊谷カズヒロ先生によるマンガ「モンテ・クリスト」は、スチームパンクSFな設定で大胆な翻案モノとしての「モンテ・クリスト」でございますのでご注意を。原作に忠実な物語を求められるかたにはおススメできません。むしろ、小説全7冊を読み終えてから楽しむとよい作品といえるかも。「三銃士」をかいてスランプに陥った (?)デュマ先生が登場したりもします。

とはいえミュージカルにはさらなるアレンジが

「モンテ・クリスト」をマンガあるいは小説で予習されたとしても、ミュージカル版でそのままのストーリーが展開するわけではございません。だからこその予習の醍醐味といえましょう。ミュージカルではキャラクターが統合されて女性化していたり、出生の秘密(?)が付加されていたりしている。韓国ミュージカルのローカル風味をより楽しむためにも、ぜひ原作チェックをおすすめしたいのでありました(もともと のスイス版ミュージカルもこういう設定なのかな)。