韓国ミュージカル☆ライフ

韓国ミュージカルを楽しみつくすブログ

ミュージカル「ロッキーホラーショー록키호러쇼 」(2017年韓国キャスト)見てきたよ-まずは準備すべきこと編

ミュージカル「ロッキーホラーショー록키호러쇼」が2017年5月26日から8月6日まで弘益大大学路アートセンターにて絶賛上演中。暑さを吹き飛ばすアツいショー。千秋楽まであと1週間。みなさまもう御覧になられましたでしょうか。これから見に行かれるかたは、ぜひ1階席で。入場の際には、客席入口で配られる月刊ロッキー新聞をかならずもらってくださいね!

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(まずは骸骨君がお迎え)

体制を整えて参加せよ!

さて、本作品。劇場に足を踏み入れた瞬間からさまざまな参加企画がはじまっております。そこには、ピロピロ(吹き戻し)を吹きながらローラースケートでうろうろするアンサンブルの方々(ファントム)が。一緒に写真を撮るもよし、追いかけられて逃げるもよし。ともあれ、劇場に入った瞬間から、フルター博士の古城の近くに我々もすでに来ているらしいことを感じる仕掛けなのです。なので、ぎりぎりではなく、少し早目に会場入りするのがおススメ。

タイム・ワープダンスを彼らから習うという楽しみ方もありますよ。ちなみに、タイム・ワープダンスとは、劇中で登場人物たちが踊るダンス。観客も立ち上がり、一緒に踊らされます。カーテンコール時にもダンスタイムがございますので、前方席に座るかたは、万端の準備が必要かと。

www.youtube.com(開演前にくりかえし上映中な練習動画。にわか勉強OK。振り付けを覚えて楽しもう!)

また、MDショップでは、劇中で使用可能な(?)懐中電灯・ゴム手袋・吹き戻しのセットが販売されております。この使用法は、下の図の黄色の部分。

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1)懐中電灯:ジャネットとブラッドが明かりを探すシーンで応援のためにかざそう

2)ゴム手袋:フランク・フルターの台詞「ブラッド、もしかして入れ墨ある?」に合わせて、ゴム手袋をはめよう

3)吹き戻し:フランク・フルターとロッキーの結婚式で吹き戻しをふいて彼らをお祝いしてね

しかし、ゴム手袋はなぜ皆ではめる必要があるのかよくわからないのですが。はい。

では緑部分の指示はなんなのか。特に、OP席および1・2列目に座席をとってしまったあなた。ぜひ上段右の指示を参考に、ブラッドにブレッドをなげようではありませんか。これ、「ブラッドを慰める方法」というイベント。「すみっこでもの悲しく泣いている彼を慰める方法」として、前方席の方々に「手に持てるくらいのパンをブラッドに向けて投げてください」とあります。ブラッドは韓国語表記では「ブレッド」という役名なので、ブレッドにブレッドをあげるということなのでしょうか。舞台上でブラッドがパンを投げつけられるシーンで、観客席からもがんがんパンをなげつけましょう。・・これって慰めているんですかね。

いやいや、グッズも買わないし、パンも投げないよというあなた。しかしこれだけは忘れてはいけない「雨を避ける方法」。上段左側の指示です。ブラッドとジャネットが防雨にあった時、みなさんも「月刊ロッキー」を頭にのせてね!とあります。そう、このミュージカル、1階に雨が降るのです。・・といっても、ファントムたちが客席におりてきて、基本的には霧のようなシャワーを振りまくだけなのですが。が、通路側座席の人、ファントムたちに狙われちゃったお客さんは結構な雨量。「月刊ロッキー」1枚では防ぎきれない可能性も。念のため2-3枚もらっておくのも策かもしれません。さてみなさま、ダンス準備OK、雨よけOK、パン・ピロピロ・ゴム手袋・懐中電灯OK。ではまいりまSHOW!

ミュージカル「ナポレオン」観覧後記-進化する物語に注目せよ?

ミュージカル「ナポレオン」が開幕。インターパークグローバルのアオリ文句によりますと「カナダ、ロンドン・ウエストエンド、ドイツ、ニューヨーク・ブロードウェイに続き、7月に韓国でアジア初演。魅惑的で壮絶な作品が、ついにベールを脱ぐ!」大作。2017年7月13日から10月22日まで、蚕室のシャーロッテシアターにて上演中でございます。わたしが見た時点ですでにプログラムブックは売り切れ(はやっ!)次の入荷は7月28日以降となるとのことでした。もうそろそろ入荷したころでございましょうか。今回みてきたキャストはこちら。

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 ナポレオン:ハン・チサン

ジョゼフィーヌ:パク・ヘナ

タレーラン:カン・ホソク

バラス:キム・ボレ

リュシアン:ジン・テファ

簡単なあらすじ(ネタバレ?あり)

ワーテルローの戦いから物語は始まります。倒れる兵士たち。皆がナポレオンの指示をまっている。しかし彼は沈黙したまま佇むのでありました。―時は遡りコルシカ島。ナポレオンと弟のリュシアンは平等な世界を夢見ているが、平民の下級兵士であることをバカにされる日々。ナポレオンはそんな世界を変革するために、自らの戦略案をタレーランや将軍に直訴し、その軍事的才能をアピール。登用の機会をねらうのでした。その素晴らしい作戦に感動した将軍は、彼をとりたててくれました。よかったねー。

戦いで勝利し、英雄となったナポレオン(ここら辺の展開超早い)はバラス総裁主催のパーティに招かれます。彼の弟リュシアンは、貴族的な風潮に兄が従うのを批判します。しかしナポレオンは、自分たちの夢見る平等な世界の実現のためには、必要な一歩なのだと説得するのでした。またこのパーティーで、ナポレオンはバラスの寵愛をうけていたジョゼフィーヌに出会い、一目惚れ。速攻でくどくも、あの女はキケンだ、タレーランにとめられるのでした。しかしそんなことはお構いなしに、ジョゼフィーヌを口説き落とし、愛を紡ぐナポレオン。さらには、総裁の信頼を得るために、市民の暴動(ヴァンテミールの反乱)に大砲を打ち込み鎮圧に成功するのでした。この成果を評価され、ナポレオンはバラスに取り入ることに成功するのです。タレーランは出世のためなら手段を選ばない大胆なこの男に可能性を見出します。他方、リュシアンは、野望を抱くナポレオンに、自分たちの目的は平等な世界だったはずだと忠告するのでした。しかしナポレオンは彼の言葉に耳をかさず、出世街道をばく進。イタリア戦線において不可能と思われたルート、アルプス越えさえをも成功させ、ついには皇帝に即位するのでした。弟はますます彼を批判。しかし、ナポレオンは平民が皇帝にさえなれる、ということが民衆に希望をあたえるのだというのです。一幕おわり。

ニ幕。ここからさらに急展開でいまいち記憶もあいまいなのでございますが。皇帝に即位したナポレオン。跡継ぎ問題も深刻になってくる。しかし、年上妻だったジョゼフィーヌは世継ぎを産めないでいた。ジョゼフィーヌを捨てることを進めるタレーラン。さらには、ジョゼフィーヌは他の男と浮気していると吹き込むのでした。少しずつ心がすれ違うふたり。ナポレオンはついに、タレーランの勧めでオーストリア皇女マリー・ルイーズを迎え入れる。このあたりで、タレーランは、足が悪かったが故に、両親に見捨てられた子供であったことが語られるシーンもあったです。はい。さらに、ジョセフィーヌがなぜ子供を産めなくなったのか、という説明がはいります。実は一夜の過ちでできた子供をナポレオンに知られないように産み、里子に出す予定であったジョゼフィーヌ。しかしタイミングを逸してしまいます。ナポレオンに知られたくないならばと堕胎することを進めたタレーラン。しかしそのことが彼女の体を子供を産めないものにしてしまったのでした。このことが明らかになったのを契機に、ナポレオンとタレーランとの協調関係はおわります。さらにフランスとロシアとの戦争は泥沼化。ナポレオンはこの戦争にまけ、ついにはエルバ島に島流しにされるのでした。このころ、失意のジョゼフィーヌもナポレオンをおもってなくなりましたとさ。

やがて、タレーランはパリで、ナポレオンがエルバ島を脱走。ナポレオンをとらえようとした兵士たちは、共に戦ってきたナポレオンを攻撃することはできませんでした。ナポレオンは皇帝たるべき人物だった。タレーランは実感するのでした(このあたり、いまいち分かりにくい展開です)。そう、ナポレオンは、皆にとっての勝利の象徴だったのです。しかしその後、彼はワーテルローの戦いにおいて、かつてのような指揮をとることはできませんでした。彼の指示を待つ、兵士たちの言葉だけがむなしく響く中、彼のは、微動だにしません――。

というような内容でした!大まかに。

色男の金髪ナポレオン?

今回みてきたハン・チサンナポレオン。一言で言うと、ナポレオンがこんな色っぽいヒトでよいのですか!という状態でした。田舎者の小男で、無骨なところをジョゼフィーヌにバカにされていたのではなかったかのか。ミュージカルにおいては、のっけからフェロモン全開でジョゼフィーヌに迫っておりますハン・チサン選手。しかも結構初期段階で二人はラブラブになってしまう。え、心のすれ違いはどこへ。しかも髪色は金髪。なんで金髪にしたのか。元イメージから遠くなってるではございませんか。もう、従来のナポレオンイメージを崩そう戦略だったとしか思えない。

また、カン・ホソクさんのタレーランも、名門貴族の出身にして元聖職者というハイブロウさはなく、むしろナポレオン以上にギラギラした野心家として描かれている。他方、パク・ヘナさん演じるジョゼフィーヌは魅力的な妖婦というにはお上品すぎるような。とまあ、なんだかいろいろとイメージを覆されるキャラクター設定でした。これを新鮮とみるか、ストレスと感じるかが、一つこの劇評の分かれ目になりそうです。

進化するストーリー

さて、ミュージカル「ナポレオン」を見ていて、ふとよみがえる感覚が。それは、ミュージカル「エドガー・アラン・ポー」を見たときのあの感覚。特に最初の方の回を見たとき、キャラクター間の感情のつながりが読み取りづらくてもやもやしたものです。今回も、タレーランは一体何をどうしたかったの、と叫ばずにはいられなかったり。さらには、タレーランとナポレオンの関係が一方通行すぎて、ナポレオンにとってタレーランは何だったのだろう、とう疑問もわいて出た。「ポー」の際には、プレビュー公演後、大幅改造が加えられ、最後の方にみたら「え、こんな話だっけ?」というくらい雰囲気がかわっておりましたので、今回の「ナポレオン」もどんどんこれから変化していくのかもしれません。

ーー舞台なんだから、基本的なシナリオや演出はかわらないんじゃないかって?いえいえ、本作「ナポレオン」及び「エドガー・アラン・ポー」を作っているミュージカル制作会社ショーメディアグループ(SMG)は、SNSをはじめとした観客の反応をチェックしつつ、シーンを削除したり追加したりすることで有名な会社なのです。ーー10月くらいに見たら、結末がかわっていたりして。

・・・韓国ドラマか!

ミュージカル「ナポレオン」開幕!・・にちなんで、脂肪ちゃん(지방이)を紹介してみる

アジア初演となる、ミュージカル「ナポレオン」が2017年7月13日~10月22日まで蚕室のシャーロッテシアターにて上演されております。絵画のようなポスターが期待感を高めている本作品。セットも豪華らしい。皆さまもう御覧になられましたでしょうか。

で、本当にどうでもいいことなのですが、この、ミュージカル「ナポレオン」のポスターを見たとき思い浮かんだのが、ソウルの地下鉄に乗っているとよく見るアレ(本当にごめんなさい。下の画像のポスターの印象が強すぎまして・・)

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(肥満、不可能はない・・の台詞付、ペポレオン)

このナポレオンならぬペポレオンのほかに、ベートーベンならぬペートーベンとか、ファラオならぬ、ペラオなどさまざまな偉人(?)が登場しており、ついついコンプリートしたくなるバリエーション。韓国語の「빼다(引き抜く・取り出す)」が、この広告の主眼にあります。というのもこのポスター、脂肪吸引手術をおこなう肥満・体型治療クリニック、365mc病院(365mc 병원·비만클리닉)の宣伝なのです。しかも、イム・シワン出演の動画もある・・。

www.youtube.comナポレオン(ほかもろもろ)に扮している(?)キャラクター、それがこのクリニックのゆるキャラ「脂肪ちゃん(지방이)」。マイクル・リーかハン・チサンか、といわんばかりの人気者、昨年くらいからめきめき存在感を増してきた脅威の大型新人なのです(無理やりミュージカル色をまぶしておく)。

(安全、顧客優先、医療品質を原則とするのがモットーらしいクリニックを宣伝する脂肪ちゃん)

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ちなみに、クリニック公式設定(上の画像)では、以下のようにキャラ設定がされております。もともとこのキャラの制作者は、もっと邪悪な悪人キャラを創ろうとしたらしいのですが、ちょっとキュートないたずらっこでおちついたのだとか。

 

名前:脂肪ちゃん

誕生の背景:たーっくさん食べて、動くのはちょーっと。筋肉がなくなって脂肪がついて誕生する、悲運の悪童。

スタイル:へこむところが出て、出るところがへこむ完璧なDラインの妖怪

食習慣:タンパク質はNO-。炭水化物好き!脂質は完璧にラブ!偏食家

特技:長く取り付き、失った主人を探し出す

超能力:人の心を動かし、脂肪ちゃんスタイルのDラインへと人の体を改造

 

とはいえ、この脂肪ちゃん。クリニックキャラクターとしての下積みはながく、2012年から非売品グッズのキャラクターとして、クリニックの認知度向上のため、こつこつと活動をおこなってきた模様。脂肪を吸引しに来た人に脂肪のキャラクターを渡すこのウイットに富んだスタイルは、2016年にUFOキャッチャーの景品としてぬいぐるみが(勝手に)制作されると、クリニックの専属をはなれて急速にブレイク。そこまで人気がでると考えられていなかったため、キャラクターの作者もクリニックも、著作権や特許・商標権対策があまかった模様。脂肪ちゃんは誰のものか?が争われております。

・・・とりあえず、私の腹にもついてらっしゃいますけれどね。