韓国ミュージカル☆ライフ

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映画「馬車に乗ってワイワイ(마차 타고 고래고래)」見て来たよ-ミュージカル映画なのか?

みなさまごぶさたしております。スリル・ミー10周年ロスにさいなまれる日々、いかがお過ごしでしょうか。新たな情熱そそぎ先を見つけなければと焦る日々。スリル・ミーのOSTが擦り切れそうです(注;デジタルは擦り切れませんね)。しつこく観覧記を書いていくつもりではおりますが、とりあえずロッテシネマで公開されていた映画(2017年5月18日~)、「馬車に乗ってわいわい(마차 타고 고래고래 )」を見て来たので報告をしておこうかと。

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ダウム映画情報を見る限りすでに上映館は激減しているようですが。さもありなん。私がみた上映館では、かなり直前まで「もしや、今日は私のためだけに上映することになるのでは?」と恐々としたほどの観客の少なさ。来てる人は全員ミュージカルファンという感じでも「ない」不思議さ。何をもとめて見に来たのか、一人ひとりインタビューしたかったくらいです。いやまあ、映画なんだから映画ファンが見に来てもいいのですが。

もしやこのページに、純粋に映画「馬車に乗ってワイワイ」目当てでたどりつかれた方がいらっしゃるやもしれませんので説明しておきますと。そもそもこの作品はキム・スロプロジェクト第13弾ミュージカル「ゴレゴレ」と同時に企画された「映画編」。ミュージカル「ゴレゴレ」は中・小劇場ミュージカルの人気演目として成功。映画の出演俳優さんには、本来ミュージカル専属の俳優さんもいて、ファンの間では公開が待たれておりました。しかし独立映画祭での上演後なんの消息もない日々が続いた。もう公開はないのか、ファンがあきらめたころでのロッテシネマ単独公開。「つ、ついに上映が始まるのか」的映画だったのでございます。まあ、そうこうしている間にミュージカルは再演もされ、初演時と話が変わった部分もあったりして。大人の事情をもやっと醸し出しております。

ミュージカル映画

さて、本作品映画館の案内では「ミュージカル映画」に分類されておりました。しかし、近年の成功したミュージカル映画ラ・ラ・ランド」や「美女と野獣」、「ヘアスプレー」のような、「ザ・ミュージカル映画」をイメージしてくると、あれ?っと思わずにはいられない。そもそもこの映画、芝居の部分にミュージカル性は全くございませんからね。台詞は台詞。突然歌になったりしない。

「ゴレゴレ」は、高校時代の友人たちが結成したバンド「国道1号線」が、大人になって諸々のしがらみにからめとられそうな日常をぬけバンドを再結成し、かつての夢だった、木浦から旅をしながら路上ライブを繰り広げ、バンドフェスティバルが開催されるチャラソン(実際にチャラソン(地名です)では様々なフェスティバルが開かれます)を目指すという物語。否が応でも彼らが演奏し、歌うシーンが存在するストーリーなのではございます。ですので、バンドの持ち歌はガンガン歌われるし、全編を通して音楽があふれてはいるのですが。まあ、考えてみるとミュージカル「ゴレゴレ」も、芝居の部分は独立性が高い。あれってミュージカルなのか?と疑問がわいてきたりもします。そもそもミュージカルって何?突如深い問いへといざなわれてしまう、異次元ムービー(大げさ)でございました。

とりあえずキム・ジェボムさんの「弟ぶり」がすごい

さて、今回の個人的見どころとしてあげたいのは、ミュージカル俳優、本作品が初映画となるキム・ジェボムさんの演技。彼はホビン役のチョ・ハンソンさんより、もちろんミヌ役のハン・チサンさんより年上なのですが、「ヒョン(兄貴)!」と呼んで彼らのまわりをころころ子犬のようにうろつき、険悪になった二人の仲を取り持とうとするジェボムさんの(ホビンの弟役)ビョンテは超キュート。国民的美魔女コンテスト(美魔法使い?)に出場してほしいくらいの若々しさです。ホビン兄さんとの仲の良さ表現も、視聴者の萌えツボをよくわかっていらっしゃる、とうならされました。ジェボムさんにも妖精様の称号あげてもいいのではなかろうか?

しかし、皆で川遊びするシーン。わたくしは見逃しませんでした。一瞬映るジェボム・ビョンテ君の腹筋。半端なく割れておりましたよ。腹筋を割るためのトレーニングによって形成された筋肉というよりは、腹筋つかって日々発声するが故についた本気の腹筋。う、美しい。いいものみせていただきました!(どこ見てるんだ)。

韓国的映画鑑賞法

さて、もう一つ付け加えておきたい点といたしまして。上映館内の観客自体が非常に少なかった、というだけではなく、最後まで映画を見た人がほぼいないという衝撃の事実が。ここで観客たちはミュージカルファン層ではないな、という確信がむくむくと沸き起こりました。もちろん韓国の映画館においてエンドクレジット(エンドロール)が流れた瞬間みなが帰り支度するのはしごく日常の風景ではある。しかし、映像のなかで皆がバンドフェスティバルの「祭りの後」舞台でごろごろ寝袋にくるまっているシーンなどは、見なくていいのか?気にならないのか??と質問したくなる。

そう、なのでもちろん、クレジットの後にくる「後日談」のシーンを見たものはいないのであった。いいのかそれで。・・・ホビンが出世できたこと、知ってあげて!

OSTも発売されてます

さて、映画版のOSTも発売されたようで。DVDも発売される予定とのこと。OSTは現在、インターネット教保文庫などのサイトで注文可能。教保文庫は日本にも発送してくれるので、おひとついかがでしょうか(リンクは以下です)

마차 타고 고래고래 - 인터넷교보문고