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ミュージカル「ミス・サイゴン」感想-パク・ソンファンさんの日本語ダイジョブだったヨ!

ミュージカル「ミス・サイゴン」が大阪にやってまいりました。2016年12月30日~2017年1月15日まで梅田芸術劇場、その後1月19日~22日まで愛知県芸術劇場にて上演される本作品。もう大千秋楽が目前にせまってまいりました。

今回の「ミス・サイゴン」メインキャストに韓国人ミュージカル俳優さんがキャスティングされていらっしゃる。ということで、キム:キム・スハ、ジョン:パク・ソンファンさんの回を見てまいりました。もちろん、エンジニアは市村正親さん!

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(今の演出って、ヘリは映像なんですね)

俳優の「成熟度」を実感

今回、市村エンジニアは最後になるかもしれない・・という触れ込みでございました。それもあってか(?)梅田芸術劇場は満員御礼の賑わい。そしてやっぱり皆の期待通り、市村エンジニアは「芸達者!」とうならずにはいられない仕上がりだったのです。台詞の端々にユーモアをまじえ、どこか憎めない存在感を発揮。「女性を食い物にして自分だけがのし上がろうとする」ゲスともいえるキャラに共感すら覚えさせてしまうのは、反則だよねーとさえ思える。しかし、だからこそ、ベトナム戦争は誰のための戦いだったのか?という問いが、見る側になげかけられてくるように思えました。そして、あのころのアメリカが(たぶん世界の)人々にとってどのような存在だったのか。「敵」であってもあこがれずにいられないような、大国としてのアメリカが垣間見えるのです。この、どこか物悲しくもある憧れ。市村エンジニアは、これを演じ切り、舞台に重みをもたせるとともに、しかし「ミス・サイゴン」という作品をエンターテイメントとして成り立たせることに成功していて、いやあ、本当に「熟練」の演技というものを見せていただきましたー!と拝みたくなるほどでありました。

 見分けがつかないよ!

この「ミス・サイゴン」という作品。そもそも欧米視点でみたアジアを描くもの。そこには「欧米による、欧米のためのロマン」が詰まってもいる。それをアジアで上演することには、まあいろいろな解釈が加わったりするわけで。納得いかないなあ・・という部分も多々あるわけですが。まあその点はおいておくとして(おいておくのか)。現実的な問題として「全員アジア系だと誰がアメリカ兵かわからない」とう状況が生じておりました。もうちょっと、衣装を変えるとかアクセントをつけるとか、いっそ髪を染める(金髪といわずとも、分類可能な色目で・・)とか。パク・ソンファンさん演じるジョンはクリスの友達でもちろんアメリカ兵なのですが、彼を含め全員ベトナム人にみえるよ!。まあもちろん、ブロードウェイなどで上演される場合、「ベトナム・・人・・か?」というとまどいあふれるキャストが配役される場合もあるわけですからお互いさま(?)ともいえるのかもしれません。

ホン・グァンホ版も楽しみですね

さて、2017年3月からは日本でも「ミス・サイゴン」のロンドン25週年記念公演の様子をおさめた映画が上演されます。韓国ではすでに上映されており、映画興行ランキングの上位を占め続けておりました。なにせこのロンドン版には、次回作の「ミスターマウス」の出演回は4分で売り切れたという伝説のホン・グァンホさんがトゥイで出演しておられますからね。

日本キャスト版「ミス・サイゴン」の千秋楽は近づいておりますが、もし今回見逃したよというかたにも是非おすすめしたい映画版なのでございます。

詳細情報は以下

ミス・サイゴン:25周年記念公演 in ロンドン 2017年3月 映画館で限定上映決定!