ミュージカル「私とナターシャと白いロバ」(2016年)鑑賞記ー号泣必至、この冬おすすめの一作!

韓国の創作ミュージカル「私とナターシャと白いロバ」が2016年11月5日から2017年1月22日まで大学路ドリームアートセンターホール2で上演中でございます。インターパークチケットグローバルでは、なぜかI Natasha and a white donkyという英語タイトルになっておりますので、検索される際にはご注意くださいませ。ちなみに、このチケットはインターパーク単独販売。

さて、結論から申しましょう。ハンカチ持ってぜひみにいってください!以上。

 ・・というところで終わってしまっては、このブログの存在意義が問われますので、蛇足感は否めないのですが、その見所を無駄に暑苦しく語ってみたいと思います。わたしがみてきたキャストはこちら!

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白石=カン・ピルソク

ジャヤ=チェ・ヨンウ

男=アン・ジェヨン

まず、死者の魂を演じさせたら右に出る者がいないカン・ピルソク俳優が、キム・オッキュン先生(ミュージカル「ゴーントゥモロー」)から、優男で恋愛上手なモダンボーイに転生。しかし初っ端からすでに魂となっており、もと恋人、ジャヤの回想の中に召喚されて登場いたします。

まず、このカン・ピルソクさんのジャヤへのラブラブ表現に多くの観客はノックアウトされるのではなかろうか。あれ?ピルソクさんって私の恋人だっけ?と錯覚すること間違いない。絶対違うんですけどね。見つめてるのはジャヤだから。ええ。わかってるんですよ、わかってるにもかかわらず、もう、年下の人も年上のひとも、ピルソクオッパにメロメロで、地球市民の恋人の称号を授けずにはいられない状態なのです。しかし、フェロモン垂れ流しラテンな情熱とは異なる、聖女のようなラブ光線。妖精カン・ピルソクは伊達ではございません。

そしてそれは、ジャヤの回想にでてくる、彼女の理想としての「白石」であるからこその少女漫画度なのです。女子の妄想がまざって美化された元彼が、生身の人間に演じきられている。この演技力に支えられることで、彼女が白石と過ごした時間、恋愛の記憶をいかに大切に心に抱き人生を生きたのか、なんどもなんども記憶の中の白石と対話し、彼の仕草を思い描いて、自分の今いる場所、選び取った人生の意味を問い直してしまうその思考過程が、観客にも追体験されるのです。

ジャヤは単に待つ女ではなく、待つことを選んだ女、一緒にはいかないことを自分で決めた人として描かれます。それは、彼女が白石との結婚生活ではなく、恋愛とその記憶を大切にしたからに他なりません。その切なさ。恋愛が恋愛であり続けるための試練を描き切った作品、それが「私とナターシャと白いロバ」なのではないかと思いました。

とりあえず、かなり始めのほうからすでに泣けてきます。終演後も椅子から立ち上がれずに泣いている女子のもいるほどですので。ここは一緒に、おもいっきり泣くのがよろしいかと。