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演劇「ナイスガイINニューヨーク」観劇記-今日のごはんは「豚肉」で決まり!

あっという間に12月。2016年も残すところあと1月となりました。何かの間違いではないでしょうか。ちょっとにわかには信じられませんね。さて、「ナイスガイINニューヨーク」を見てまいりました。すでに「韓国ミュージカルライフ」のどこにもかすっていない日本キャストによる「演劇」。・・まあいいか(をい)。大阪はサンケイホールブリーゼにて開幕いたしました(2016年12月2日~4日まで大阪・12月7日~27日まで東京、シアタークリエ)。

「ナイスガイ in ニューヨーク」

いまや「ミュージカル界の王子」などと呼ばれる井上芳雄さんが挑む「演劇」。しかもコメディ。高橋克己さんの「禿ネタ」は身を削る(?)勢いの良いのよさ、時事ネタを挟む(?)スピード感。もちろん、高橋さんだけではなく、それぞれの俳優さんの個性に合わせた小ネタも満載。難しい解釈無用、俳優さんたちの魅力全開の舞台を楽しむ、年末の癒し、今年の心の棚卸にもピッタリなお芝居でございました。

井上さん以外は歌わないのか?(注意:ネタバレ的要素あり)

ブリーゼ及びクリエのホームページには「フランク・シナトラ主演の映画版(邦題:ナイスガイ・ニューヨーク)の名曲を、井上芳雄が歌い上げる!」とありますが。いやもう、井上さんだけじゃなく「歌い上げ」ちゃうことになっておりましたよ!

カーテンコールの際のお話によりますと、ケイコ初日、井上さんが「みんなも踊ったり歌ったりしたほうがいいのでは」という提案をされたのだとか。演出の福田雄一さんは、その言葉を待ってましたとばかりに大賛成。しかし間宮祥太郎さんは「話が来たとき、歌やダンスは全くないストレートプレイです!」と言われていたそうで。いきなりケイコ初日から、まさかの大どんでん返し。このお芝居、なぜか劇中ではフランク・シナトラのナンバーが(しかも英語のまま)4曲挿入されている。そしてそれは井上さんだけが歌う予定であったものだが・・・。という展開になっております。しかも最後は家族全員でおどっちゃいますよ。歌あり、ダンスあり、な「演劇」なのでございます。

シナトラ以外のナンバー?

さて、今回のこのお芝居。ボーナストラック?とでもいうべき1曲がございます。井上芳雄さんが演じるのはアラン・ベーカー。彼の恋人、コニーは売れないエンターテナーです。ミュージカルのアンサンブルや、企業のショーで各地を飛び回っているという役どころ。彼女が自分の才能に見切りをつけ、アランに結婚を迫るシーンがあるのですが。このとき、彼女が先日請け負った仕事である豚肉会社のショーで、ほとほと自分がいやになった・・というエピソードが出てまいります。ここでコニー役の吉岡里帆さんが歌う、あやしげな「豚肉ソング(と、勝手に命名)」が一押し。調子っぱずれで、あるいみキュートに歌い上げるコニー。ここに井上アランは厳しくツッコみを入れます。音楽への真摯な姿が漏れ出てますよ井上さん!。そしてそのあと、彼は「お手本となる豚肉ソング」を歌ってくれるのですが。アカペラ上等!と、魅力たっぷりに歌い踊り、そして最後はなぜだか「僕こそミュージック」状態に。そこ、溜めなくていいから。豚肉ソングだから!会場中の観客の心が一体になった瞬間でございました。そして、ショーストッパー井上降臨か!くらいの大拍手が沸き起こったのでございます。きっと帰り路、みなさんは豚肉を食べたくなっていることでしょう。

うーん、この部分、今後の公演で、どんどんネタ(?)がこなれ、深まっていくといいなあ。