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ミュージカル「MATAHARI마타하리(マタハリ)」感想!‐口の大きな人は好きですか。

千秋楽が近づいてきた、ミュージカル「マタハリMATAHARI」。われらがホンヒョン(「MATAHARI」の制作会社の代表。詳細は過去記事をどうぞ)の手がけた大型創作ミュージカル。製作費250億ウオンという大盤振る舞いなゴージャス舞台。1幕終わりに飛行機飛んだりしちゃって。無駄に数億ウオンを使ったのではないかと心配したぐらい。もちろん世界初演。現在ブルースクエアにて絶賛上演中です。絶賛なわりに、私がみた回は客入りが7割くらいでしたが。いや、みんな見たほうがいいよ!と思う満足舞台でした。見てきたキャストはこちら。

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マタハリ オク・チュヒョン

アルマン ソン・チャンウィ

ラド大佐 リュ・ジョンハン!

以下略(ごめんなさい)。

ワイルドホーン祭りだった

マタハリ」を一言であらわすなら「ワイルドホーン祭り」とするのが適切なのではなかろうか。それくらい、「いかホン(いかにもワイルドホーン的、の略。勝手につくった)」な曲がこれでもかと登場いたします。終わるころにはおなか一杯、胸いっぱい。帰りの地下鉄では耳がちょっと遠くなった気がするくらいの大音響の連続です。しかも今回のメンバーはみんな大音量大好物、歌ってナンボな人たち。マタハリとラド大佐、アルマンの三角関係を象徴する三人での合唱シーンなど、鼓膜がびりびり震え、心配になるくらいでございました。さらに、アルマンと大佐の歌唱対決!ともいえる「ナムジャ(男)対ナムジャ」も難聴危険信号な一曲。

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上の映像はショーケースでのキム・ジュニョンさん、ソン・チャンウィさんバージョンですが。今回のリュ・ジョンハン先生VS.ソン・チャンウィさんの舞台バージョンでは、とっても緊張感高い場面に仕上がっておりました。この曲は、1幕後半。ラド大佐が嫉妬にかられ、アルマンを死地に向かわせるシーンで歌われます。マタハリに恋したアルマンをとがめるラド大佐、軍人としての本分を忘れていないことを主張するアルマン。しかし二人の心が、マタハリに魅せられていることは明確。それをお互いに探り合い、嫉妬しあうというゾクソクするようなシーンに歌われる名曲なのです。ジョンハン先生のもつ狂気を含んだ色気と、ソン・チャンウィさんの誠実さとうちに秘めた情熱がぶつかり合います。いやあ全く、いい仕事してるよワイルドホーン!!(呼び捨てか)。

当て書きか?と思うくらいにリュ・ジョンハン先生祭りでもあった

ワイルドホーンさんも「ボクの曲にジョンハンの声はぴったりだ!」とかなんとか言っておられるように、今回の楽曲にはリュ・ジョンハン先生の魅力を最大に引き出す歌が多かった。ものすごく景気よく「くるってるジョンハン先生」とか「苦悩しつつ歌い上げるジョンハン先生」のための曲が用意されており、「おいおい、こりゃ当て書きですか?(演じる役者を前提に脚本を書くこと)」と思うほどの仕上がりでした。だからこそ逆に、ほかのラド大佐もみてみたいと思わされましたよ。ジョンハン先生のラド大佐が超王道でキャラにはまりすぎなのですから(もちろん、それはそれで最高)、それ以外の可能性もみてみたいと思うのが人情です。ホンヒョンの策略か?

あと、マタハリをスパイにスカウトしに来たラド大佐が、彼女と踊りながら説得する歌「Be A Spy」ではダンスシーンが恐ろしく省略されていたような気がする。ほかのラド大佐たちが踊り狂ってたらどうしよう、とおもったりして。それも確認したいところ。ちなみに、ジョンハン先生はとりあえず歩いておられるだけでした。ジョンハン先生を踊らせるとはなにごとでござるか!

とまあ、好き勝手書きましたが。歌う時にとってもお口の大きくなるリュ・ジョンハン先生。もちろん今回も顔の半分くらいが口になっておりました。あ、ものすごく好き勝手にかいてますね。これも。

 

(EMKミュージカルカンパニー代表、オム・ホヒョンさんについて書いた過去記事はこちら)

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