韓国ミュージカル☆ライフ

韓国ミュージカルを楽しみつくすブログ

いまや幻?オリオン「チョコパイ情バナナ」大流行中-春なのに・・イチゴよりバナナなんですって、奥さん。

現在韓国ではバナナ味の食品が大流行中だそうで。春なのにイチゴではなく、バナナですか?という気がしなくもありませんが。ここでは、ハニーバター味ブームにつづく、バナナブームの現住所を追ってみたいと思います。でも某有名ワッフル屋にバナナ山盛りワッフルが登場、という噂も聞かないので、あくまでもこれはバナナの流行ではなく「バナナ味」の流行ととらえるのが正確やもしれません。

バナナ味の発信源。それは発売1か月をまたず、いまや幻の商品となりつつある「チョコパイ情バナナ」でございましょう。本商品発売までの道のりには、なんとイチゴとバナナの壮絶な戦いの歴史が刻まれていたのです(妄想入り)。はじまりはじまりー。

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(売り切れ続出、オリオン「チョコパイ・情・バナナ」)

 

韓国の人々に愛され、本家争いも激しいお菓子、それが「チョコパイ」。映画『共同警備区域JSA』でも北朝鮮の兵士がチョコパイへの想いを語るシーンがあったりして。このとき韓国文化におけるチョコパイの重要性(?)をはじめて認識した方もすくなくありますまい。

1974年に東洋製菓(現オリオン)がこれを発売。1979年にはロッテ製菓からもチョコパイ(モンシェル)が登場。二大勢力となって現在に至るロングヒット商品(他のお菓子メーカーもいろいろ発売しておりますが)。凍らして食べるとオイシイとか、オーブンで軽くあぶれとか、ローソクを刺してバースデーケーキの代わりに利用しろだとか、さまざまなノウハウとともに愛されている、それが韓国のチョコパイなのです。

とりあえず、このブログのタイトルである韓国ミュージカルとの関係性について言及しておきますと(苦しい)。

昔々のミュージカル「アンニョンフランチェスカ」(もとはテレビドラマ)という吸血鬼一家のドタバタを描いた作品にもチョコパイソングがありました。ということではっておきましょう。チョコパイへの愛があふれる一曲。故チェ・ドンハさんも出演されたミュージカルです。・・黙祷。

tvpot.daum.net

このように韓国の人々に愛をささげられているお菓子、チョコパイ。2016年3月、オリオンは創立60周年を記念し、42年ぶりに姉妹製品を発売します。それが、「チョコパイ情、バナナ」。えー、情ってなんだよ、と思われた方。オリオンのチョコパイはロッテとの差別化をはかるため、「情」っていう名前がついておるのです。

まあ、新商品発売の情報を耳にしたとき、むしろ42年もほかの味がなかったんですか!と別の意味で驚きましたが。日本の伝統菓子(?)「きのこの山」などは、パンプキン味だの小倉トースト味だのが出て、すでに「きのこ」である意味とはなんぞや、という哲学的領域に踏み込んでいるというのに。はじめての別味。そりゃあ、祭りも発生しようというものです。保守の牙城に、バッサリと切り込むバナナ味。

 

チョコパイは海外販売も好調で、オリオンでは現在世界60カ国、年間21億個を売っているとの報道もあります。特に、中国とロシアでの売れ行きがものすごい伸びをしめしつつ、すでに国内販売量をうわまわっているのだとか(ハンギョレ新聞2016年3月7日「オリオンチョコパイバナナ味登場」)。

次の戦略はいかにすべきか。オリオンでは次の一手、新味開発にあたり、2013年から開発タスクフォースをつくったのだとか。そのメンバーは、20年以上チョコパイ生産にかかわってきたパイチーム長(この名称は本文でも使用されています。いつもの妄想ではありません)。そしてチョコパイを専門とする約10名のスタッフたちだった(って、チョコパイの専門ってどんな専門なんでしょうかね。チョコの配合とか考える人なのかな)。

まず彼らが目を付けたのはイチゴ。近年のデザート業界をけん引しているのは苺だ(確かに、以前言及した「ストロベリーボンボン」をはじめ、イチゴの破壊力は絶大)。イチゴで行きましょう、パイチーム長!熱くなる社員。いやまて、し好品の王座にはコーヒーがいるではないか。コーヒー味と合うのはヘーゼルナッツだよ。チーム長は冷静に答えた(かもしれない)。確かに、韓国のコーヒー界では、スターバックス進出以前にはヘーゼルナッツ風味のものしかないといってもよいほど、ヘーゼルナッツフレーバーコーヒーの独裁体制が長期間続いておりました。これを思えば、ヘーゼルナッツは韓国の人々の味覚にしみ込んだものであるといえましょう。

個人的にはヘーゼルナッツがよかったな、と思わなくもないのですが、最終的に選ばれたのがバナナ。理由は「最近チョコバナナ味きてるっぽい」から。

え、イチゴもコーヒーもきてるっちゃきてるじゃん!もっとキテるじゃん!!と言いたくもなるのですが、きっと新聞記事には書けない物語がそこにはあったのだと思う。思っておこう。とりあえず。

こうして誕生したのが、「チョコパイ情バナナ」なのです。 全然、イチゴと壮絶に戦ってませんでしたね。

 

(今回妄想の源とさせていただいた記事はこちら。韓国経済「バナナ味チョコパイ「失踪事件」2016年3月31日記事)

www.hankyung.com

既に入手困難ですが、お伝えしておきますと、味は「想像通りの味」です。予想を全く裏切りません。手に入らなかったら、チョコパイ食べながらよくあるバナナ味を思い起こせばよいでしょう、という味でした。

あと、パイチーム長の決断により幻となったイチゴ味を求めるかたは、

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(森永製菓エンゼルパイ ストロベリー味)

はいかがでしょうかね?昔バナナ味もエンゼルパイにあったようなきがするけど。

 

ちなみに、イチゴ味デザート流行のど真ん中、ストロベリーボンボンとはなんぞや?と思われた方はこちらの記事をどうぞ。

pokos.hatenablog.com