韓国ミュージカル☆ライフ

韓国ミュージカルを楽しみつくすブログ

ミュージカル「ナポレオン」開幕!・・にちなんで、脂肪ちゃん(지방이)を紹介してみる

アジア初演となる、ミュージカル「ナポレオン」が2017年7月13日~10月22日まで蚕室のシャーロッテシアターにて上演されております。絵画のようなポスターが期待感を高めている本作品。セットも豪華らしい。皆さまもう御覧になられましたでしょうか。

で、本当にどうでもいいことなのですが、この、ミュージカル「ナポレオン」のポスターを見たとき思い浮かんだのが、ソウルの地下鉄に乗っているとよく見るアレ(本当にごめんなさい。下の画像のポスターの印象が強すぎまして・・)

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(肥満、不可能はない・・の台詞付、ペポレオン)

このナポレオンならぬペポレオンのほかに、ベートーベンならぬペートーベンとか、ファラオならぬ、ペラオなどさまざまな偉人(?)が登場しており、ついついコンプリートしたくなるバリエーション。韓国語の「빼다(引き抜く・取り出す)」が、この広告の主眼にあります。というのもこのポスター、脂肪吸引手術をおこなう肥満・体型治療クリニック、365mc病院(365mc 병원·비만클리닉)の宣伝なのです。しかも、イム・シワン出演の動画もある・・。

www.youtube.comナポレオン(ほかもろもろ)に扮している(?)キャラクター、それがこのクリニックのゆるキャラ「脂肪ちゃん(지방이)」。マイクル・リーかハン・チサンか、といわんばかりの人気者、昨年くらいからめきめき存在感を増してきた脅威の大型新人なのです(無理やりミュージカル色をまぶしておく)。

(安全、顧客優先、医療品質を原則とするのがモットーらしいクリニックを宣伝する脂肪ちゃん)

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ちなみに、クリニック公式設定(上の画像)では、以下のようにキャラ設定がされております。もともとこのキャラの制作者は、もっと邪悪な悪人キャラを創ろうとしたらしいのですが、ちょっとキュートないたずらっこでおちついたのだとか。

 

名前:脂肪ちゃん

誕生の背景:たーっくさん食べて、動くのはちょーっと。筋肉がなくなって脂肪がついて誕生する、悲運の悪童。

スタイル:へこむところが出て、出るところがへこむ完璧なDラインの妖怪

食習慣:タンパク質はNO-。炭水化物好き!脂質は完璧にラブ!偏食家

特技:長く取り付き、失った主人を探し出す

超能力:人の心を動かし、脂肪ちゃんスタイルのDラインへと人の体を改造

 

とはいえ、この脂肪ちゃん。クリニックキャラクターとしての下積みはながく、2012年から非売品グッズのキャラクターとして、クリニックの認知度向上のため、こつこつと活動をおこなってきた模様。脂肪を吸引しに来た人に脂肪のキャラクターを渡すこのウイットに富んだスタイルは、2016年にUFOキャッチャーの景品としてぬいぐるみが(勝手に)制作されると、クリニックの専属をはなれて急速にブレイク。そこまで人気がでると考えられていなかったため、キャラクターの作者もクリニックも、著作権や特許・商標権対策があまかった模様。脂肪ちゃんは誰のものか?が争われております。

・・・とりあえず、私の腹にもついてらっしゃいますけれどね。

2017年韓国カキ氷界のトレンドは「トマトカキ氷!」-甘いトマトの逆襲!

カキ氷の夏がやってまいりました。韓国ではあらゆるカフェでピンス(氷水、かき氷の意)がお目見え中。伝統的なパッピンス(あずき氷)への回帰から一転、この数年は豪華さを誇るピンスがその美を競ってまいりました。今年のピンス戦線はどこへ行くのか。これ以上マンゴー乗せられても困っちゃう・・と思っていた矢先。突如現れた伏兵。それは今年大注目の一品。「トマトカキ氷」なのでございます。

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(これはコーヒーチェーン店・パスクッチのトマトピンス)

甘いトマトの国、韓国

かつて韓国を旅した人々は、パン屋のショーケースにならぶケーキをみて驚いたものである。「イチゴかとおもったらプチトマトがのっかってるじゃないか!」。あるいは、野菜が足りないからトマトジュースでも飲むか、とおもってデルモンテトマトジュースをえらんだにもかかわらず、「デルモンテよ!おまえもか!・・・砂糖はいってる」と、甘いトマトジュースを口にうなだれたことがあるはず。そう、韓国は甘いトマトの国だった。トマトはフルーツ。トマトはお菓子の一種。特にプチトマトはいちごみたいじゃない?的な。そういえば、パッピンスにもはいっていたプチトマト。いくらなんでも餡子とは合わないだろうよ、とつぶやいたあの日。

しかし時は移り、「あ、このトマトジュース甘くない」という飲み物が店の棚に並び始めると、いつしかプチトマトのっけのケーキもパッピンスも多数派ではなくなっていった(たまにみかけるけど)。そう、このトマトカキ氷はこうした韓国の伝統的味覚を呼び覚ますものであったのだ。・・と息巻いたら、え、これ日本発祥なの?という驚きの事実が。

 ブームの根っこを提供したのは実は日本のカキ氷

なんでもトマトカキ氷を始めたのは、その名も「東京カキ氷도쿄빙수」というお店。オーナーは、外資系企業につとめ、日本出張のさいに出会ったオイシイモノを韓国にとりいれようとお店をはじめたのだとか。一号店は6号線マンウォン駅付近のマンウォンドン(망원동)に位置し、ちょっと不便。弘大エリアから少し足を延ばしたあたりと申しましょうか。この店を一躍有名にしたのが2016年5月に初登場したという(出所의외의 조합 '토마토 빙수' 인기라는데)、そう、われらがトマトカキ氷なのでございます。練乳とトマトが織りなすハーモニーは、トマトをお菓子としてたべていたかつての韓国的味覚を活性化。おまけのトマトではなくメインをはるトマト。お店は話題の店となり、現在は、最近話題の益善洞(イクソンドン)や建大(コンデ)、さらには地方にも支店が誕生したそうな。

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(トゥーサムプレイスのリアルトマトカキ氷。プチトマトてんこ盛り)

そして2017年。ついにコーヒーチェーンが動き出した。A TWOSOME PLACE(トゥーサムプレイス)やPASCUCC(パスクッチ)でも、トマトソースよろしく甘いトマトがミルクピンスにかけられた、トマトカキ氷が続々と登場しはじめたのです。ほかにも、プラザホテルなどではトマトジャムをかけたトマトカキ氷も登場。高級化の流れもはじまっている・・・。たぶん。

庶民のためのトマト味も復活

この甘いトマト味ブームをうけて、でしょうか。ヘテ製菓から2005年に発売されていたトマト味アイスクリーム(バー型、カップ型、チューブ型が存在)もこのたび復活。発売当初は人気を博すが、危ない成分が含まれているなどの都市伝説が広がり突如発売中止。市場から姿を消していたのです。しかしこの空前のトマトブームをうけ、2017年セブンイレブンにお目見えいたしました。またもや観光客は、トマトマをもとめセブンイレブンをはしごすることになりそうですね!

www.youtube.com(かつてのトマトマCM。時代を感じます)

 

韓国創作ミュージカル「MATAHARI(マタハリ・마타하리)」日本キャスト版上演決定!ですってよ。

第一次世界大戦中、フランスとドイツのダブルスパイとして処刑された美貌のダンサーを主人公とするミュージカル「MATAHARI(マタハリ마타하리)」。現在韓国では、2017年6月16日~8月6日まで世宗文化会館にて絶賛上演中。本作品は韓国のミュージカル企画会社EMKが「世界にライセンス販売できるミュージカルを作る!」という野望にもえて制作したミュージカルでございます。昨年度からさまざまな韓国内のミュージカル賞を受賞してハクをつけ、このたび、めでたく日本に売れたことが明らかになりました。ヨカッタねオム代表(EMKの代表。もちろん面識はない)。でもまだ再演版は見に行けてません!

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加藤和樹さんがラドゥとアルマン両方を演じるとな)

現在韓国で上演中の「MATAHARI」は2016年に続く再演版。PLYDBの記事(공연의 모든 것 - 플레이DB)にその変更点などがまとめられているのですが、今回、曲の追加、派手なセットによる勢い演出よりもじっくりドラマを描くことへのシフトなどが試みられたようす。たとえば、観客がキャラクターの人生への共感度を高められるようにする、という意図のもと演出がなされた、とか。マタハリ・アルマン・ラドの三角関係をよりスリリングに描けるよう駆け引きの要素を加えたとか。

確かに去年は立体小部屋配置あり、回り舞台あり、飛行機離陸あり、大型ミュージカルの売り演出を全部やりますよ!みたいな盛りだくさんなところがございました。さらにはワイルドホーン節がききまくった歌い上げ曲の連続で、かつみんなものすごく歌えるメンバーぞろいだったがために、見終えるとものすごくハイになるし満足感をえられるのですが、ある意味おなか一杯過ぎてぐったり消耗するほどでした。エネルギーに満ち溢れすぎていて逆に吸い取られるといいましょうか。とりあえず、フォアグラとステーキに松茸とトリュフもトッピングしといたよ!あ、燕の巣もいる?みたいなサービス精神にあふれていた。

それが、もう少しすっきりしたもよう。

とはいえ、冒頭、マタハリ役の俳優さんががんがん本気で踊るダンスシーンもなくなったようで。オク・チュヒョンさんたちのムッチリナイスバディが露出するセクシー衣装にドキドキできなくなったのは残念といえば残念です。

(妖艶さをこれでもかとアピールする冒頭ダンスシーンの衣装)

最後の処刑シーンの衣装も黒に変更されたとのこと。初演において、あれは赤であることに意味があった・・と思ったので、ここに至る流れが相当変更されたのかもしれません。

ともあれ、日本版キャストで、このアツイ・主張ガリガリな人々が繰り広げる濃ゆい韓国風味がどのように調理されるのか。とても楽しみです。お色気むんむん(MATAHARIはむんむんな役です)な柚木さん・・た、楽しみすぎる!

ちなみに、EMK社長について熱く語った記事はこちら。

pokos.hatenablog.comマタハリのラストシーンへの、奇妙な思い入れを語った記事はこちら。

pokos.hatenablog.com

ちなみに、2017年韓国オリジナル「MATAHARI마타하리」の予告はこちら。え、十分今回もこってり系じゃないかって?

www.youtube.com